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最初で最後の修論ブログ

修論を無事終えることが出来たことを谷口先生はじめ、ゲストとして来てくださった講師の方々、多忙な仕事の合間に手土産と共に来てくださった先輩方、文句を言いながらも手伝ってくれた後輩共に本当に感謝しています。
細かい反省点は多々有りますが、存分に修論を楽しみ、納得のいく形となったと思っております。

もう2度と修論はやりたくありませんが……

ここでは本番プレゼンにいらっしゃる事ができなかった方のために、修論の報告と成果を文章・画像・動画にて載せておきます。
また、あえて修論のプレゼンでは述べなかった、裏テーマも紹介します。Google様様な内容であったためどうしてもプレゼンでは言えませんでした……



「無意識に潜む空間性に関する研究」
~C.アレグザンダーの理論とその応用による町家要素~


まず始めにここ数年で集合論に関する建築が台頭してくると私は考えています。それは形態のみならず、ひとつの建築が出来上がるまでのプロセスに関してもです。
というのも技術の発展により多くの事象を複雑に、同時に扱い、そして分析することが容易になってきたということがいえます。建築CADに関していえば2Dの設計というものから採光、風、力学を同時に設計していく3D技術の発展といったことが挙げられます。(個人的には3D設計は設計者も理解せずに造形を容易に創りだすことも起こりうるといった点から使用有無の判断は難しいと考えていますが。)

建築プロセスにおける集合論はかつてのメタボリズムは新陳代謝という「概念の反復」を用いました。そして現在では技術の発展とともに植物学、力学などのアプローチから「アルゴリズム的」複雑な手法を多く用いることが傾向としてあります。

これは単一のリズムの反復という時代から、集合的に見出された単一のリズムの中から適切な「組み合わせ」を用い、速さ・強弱のある反復されたリズムを刻むということと似ているといえます。

適切な組み合わせという点からは情報化社会における「リンク」といった事柄も大きな存在といえます。人々はかつてのGeneral一般的な事柄を重視したものから、現在ではNiche性の高いもの、つまりTwitter、はてなブックマークに見られるように個からはじまり、それがリンクして濃度差のある全体としてひと繋がり、リンクされたものを嗜好し形成されてきているといえます。


そういった、これからの建築計画プロセスのひとつを予測し、要素が集積された空間における人間の嗜好性を追求した潜在意識といったものを情報学を通してみていきたいと思います。


まず裏テーマとして「Googleのような建築」を本論文・プロジェクトでは行いました。といっても分からないと思いますが、このGoogle急成長の背景にそれはあります。
一言で述べるなら、「集合知における進化と淘汰」といえるでしょう。
集合知における知識の進化と淘汰は自ずと合理的な解へと近づくように、建築空間における空間要素もまたプロセスの集合という観点でより良い空間へと近づくのではないかという類推のもと考えていきます。

新しい画像 (4)
▲「夫」の検索結果 (リンクされたワードから妻の潜在意識はご自身でお考えください・・・)

Googleの理念は「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」です。それはネット上に張り巡らされた無数の個を利用することで成立するシステムであることは、一般的にあまり知られていません。どのサイトがそのコンテンツに興味を持つかユーザーから最高の情報源として「投票」されたかを判断します。この方法では、新しいサイトが増えるたびに情報ポイント、票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効率が上がります。一見、人間がGoogleの検索システム自体を自在に使いこなしているようにみえますが、実は人間が機械の一部として、情報収集の一部として一人の個人はGoogleのシステムの歯車となってしまっていることに気付かされます。


  Googleの理念 10の事実http://www.google.co.jp/corporate/tenthings.html

こうしたWeb世界のネットワーク成長の働きはGoogleのみならず、Wikipediaにもmixi、2ch、YouTubeといったものでも共通のそうした構造があり発展をみせているのです。

そうした個と個の繋がりで通常模式的に示されるネットワーク状の網を建築・都市構造において示した人がいます。それが「パタン・ランゲージ」で知られるクリストファー・アレグザンダーです。
彼はもともとシステムエンジニアリングをやっていた人です。そして、先程のネットワーク状つまりセミラティス、それとは反対のツリーというコンセプトを、社会構造、都市計画、それから全体の思考の枠組みというものにまで広げていったのです。そうした理論をもとにパタン・ランゲージを組み立てていった彼ですが、実際の建築に応用したときに、失敗してしまいました。日本の埼玉県における盈進学園高等学校もそのひとつです。

盈進学園
▲盈進学園高等学校

ここで考えたい課題は彼のパタン・ランゲージ提唱から現在まで、四半世紀以上もの年月が経っているということです。急速に発展してきたWeb社会の考え方において四半世紀とはとてつもなく長い年月ということがわかるでしょう。彼の考えるネットワーク状の構造形式は現在と若干様子が異なり、現在ではGoogle等に見られるその末端にいる人間と人間の知識にまで目が向けられという点に注目しなければなりません。そうした背景をもとに理論としては確立しているパタン原理を見直し、Webに起きている原理を建築に適用することが本論の目的となっています。

セミラチス  
▲セミラティスとツリー


そうした結果、現代におけるパタン・ランゲージの適用性として次の3原理が理論と実践の中から導き出されました。

『枠組みと自然成長性』
枠組み(器)の中で自然的成長を起こしたものには洗練された「質」が存在する。そこに内在する「質」を利用すること。

『関連型多中心』
パタンの利用は、要素の抽出と要素を関連付けた多中心的な見方をすること。そこにみられる組み合わせの特質性から、空間をつくりあげる。

『個の集合と全体』
アクティビティを誘発させる個の集団から全体を構成すること。小さな差異が集まることで全体を馴染ませる働きを持つ。

坪庭1


プロジェクトは「新町家」の設計です。

なぜ「町家」がベースかといいますと、第一原理『枠組みと自然成長性』に依るものです。先に述べたGoogleの理念に基づく点から説明すると、現在の溢れる情報と淘汰されていく情報、こういった玉石混交の中から如何にして玉を選別するかということと同じなのです。
町家でいえば、今の形にいたるまで、多くの人が建築という行為の中で試行錯誤をしていった結果行き着いたもので、敷地条件・通風・採光・コミュニティをも含めた空間・環境が居心地の良いモノとして形成されたといえるのです。ヴァナキュラーな建築も当然該当しますが、本プロジェクトでは「町家」を具体例としてベースにしたわけです。

そして、第二原理『関連型多中心』においてパタン分析を行い「町家」の質を具体化し、新町家へとする要素を導きだしました。

最後に第三原理『個の集合と全体』ではクリストファー・アレグザンダー設計の盈進学園高等学校における有効的に働いていたパタン原理と第二原理より導かれた「庭先の光」を用いました。「新町家」では各セルの光の構成を差異性のある一つの建築として統合することとなったのです。

町家要素の分化、そして集合知とパタンによる要素の優位性、関連付けというプロセスを通し形作られた新町家。町家とは形態を異としながらも、町家の要素が溶け出し感覚に無意識に働きかけてくる構成となるのです。

以下ポートフォリオとプレゼンで使用したビデオクリップになります。

1.jpg

2p.jpg


▲各セルの壁高に変化をつけることで時刻によりパラパラと光の入り方に変化が生まれる
 小さな差異のある空間が集まることで一つの建築となる


以上で修論発表と替えさせていただきます。
ご覧いただきありがとうございます☆
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